09.27.2022
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独自調査: ファネル全般を網羅し、あらゆるポイントで消費者の高い関心を引き出すDOOH広告

※本ブログは、本社米国Yahoo Inc.が掲載したブログを翻訳、編集したものです。原文は、こちらをご参照ください。

DOOH広告は、実店舗での買い物において、認知、実用性、結果を促進する役割を果たすことが明らかに

 

パンデミックによって、人々は家に閉じこもり、様々な商品をオンラインで購入するようになり、多くの人が実店舗でのショッピング体験はこのまま終わってしまうのではと考えていたかもしれません。調査によると、実店舗でのショッピングは力強く回復し、昨年2021年の売上は8.2%増加し、世界全体で21兆940億ドルに達していることがわかりました。1  この数値は、2019年に買い物客が消費した総額よりも多く、すべての予想を上回る見事な復活を表しています。2  

Eコマースが記録的な成長を遂げているのは事実ですが、全世界の小売業売上高に占める割合は 20%にとどまり、実店舗でのショッピングと比較すると未だ小規模に過ぎません。3  現在の購買傾向や最近の買い物客のデータを考慮すると、広告主は、回復実績のある対面でのショッピング体験に重点を移すことが賢明といえるでしょう。メディアミックスの重要な要素の一つは、DOOH(Digital Out-of-Home、デジタル屋外) 広告であり、販売のポイントでオーディエンスを引きつけるために不可欠な手段です。現在、DOOHは屋外広告費全体の約36%を占めており、特にリニアTV(従来型のTV放送)の視聴者が減少してきている今、リニアTVやコネクテッドTVを補完する戦略としてその効果が期待されています。4 

 

テクノロジーによる調査精度の向上

米国の市場調査会社MFourの協力のもと、DOOHが店舗内のショッピング体験に与える影響について理解を深めるため、包括的な調査を実施しました。この調査では、小売店のメディアスペースにおけるDOOHディスプレイの露出と認知を測定しました。

より正確な結果を得るため、ジオフェンシング(Geo-fensing)の位置情報テクノロジーを使用し、屋外広告ロケーションへの訪問が確認された数分以内に、その買い物客にリーチし、ヒアリング調査を行いました。買い物客が店舗を出た直後に、モバイルアプリを通じて10分程度のアンケートに回答してもらいました。対象となるDOOHスクリーンは、店舗入り口のスクリーン、店舗内冷蔵庫エリア、レジ前のスクリーンなど、米国の2,384の小売店舗が調査ロケーションでした。5 

 

DOOHの影響力を測定

DOOHは、リテールメディアを物理的な世界に持ち込み、カスタマージャーニーの重要なポイントで買い物客とエンゲージします。当然のことながら、当社の調査は、DOOHが消費者の共感を強く呼ぶことを示しました。調査対象者の約3分の1は、展開された3つのスクリーンフォーマットのうち、少なくとも1つのDOOH広告を見たと回答しました。また、助成想起(ヒントを与えられた人)のうち、63%が店頭のディスプレイに気づいたと回答しました。6  

また、調査では、DOOH広告は認知度を高めるだけでなく、ショッピングをより有意義で楽しませてくれるエンゲージメントの高いフォーマットであると示しています。実際、買い物客の59%が、DOOHの魅力的な広告表現、セールやお得情報の提供により、ショッピング体験が向上したと回答しています。7  

そしてなにより、DOOHは売上を促進することが証明されています。56%の買い物客が、DOOHのディスプレイで紹介された商品を購入したと回答しています。8  これらの購入の大部分(65%)は、広告とのインタラクションがきっかけであり、計画外の購入でした。9

funnel

    ※ファネルの各ポイントにおける特徴・インサイト

 

購入以外の影響力

当社の調査によると、DOOHのインパクトは販売時点にとどまらないことがわかりました。DOOH広告で展開されたブランドや製品に気づいた人の84%が、将来的にその製品を検討する可能性があると回答し、また、そのブランドや製品を家族や友人に勧めたいと回答しています。10 

さらには、大半の消費者は、広告を見た後になんらかの行動を起こすと答えています。例えば、ソーシャルメディアやクチコミで他の人とその商品について共有しあったり、その商品に関連するクーポンやQRコードにアクセスするなどと回答しています。これらの行動は、広告の商品やブランドに対する将来のロイヤリティを示しています。

さらに、DOOHフォーマットでは、紹介するブランドや製品にポジティブなハロー効果(ある対象物を評価する際、目立った特徴に影響されてバイアスがかかり、全体の評価がゆがめられてしまう心理効果)をもたらします。DOOHディスプレイの先進性や革新性は、製品そのものにも投影されるのです。表示されたブランドの43%が革新的、41%がトレンド感があると評価されました。

DOOH_diagnostics

     ※DOOH広告で接触したブランド・商品の印象

 

メディアミックスにおけるDOOHの役割

ライドシェアのテレビ、ガソリンスタンドやレジのスクリーンなど、屋外のスクリーンには多くの機会があります。また、DOOHとCTVの両方が、動画対応のテクノロジーを通じてオーディエンスを大規模に惹きつけることは事実ですが、DOOHは外出先でアクティブな思考を持つ消費者にリーチすることができます。

プログラマティックに、シングルUIで簡単に、CTVと動画対応DOOHフォーマットで、同一または類似のアセットをアクティベートすることができ、わかりやすいレポートと測定が可能です。広告主のみなさんにとっては、DOOHはCTVの入門編だと考えることができます。DOOHは、屋内と屋外のコンテキストを融合させた思慮深いオムニチャネル体験を通じて、広告のインパクトを増幅させるからです。

 

DOOHによる顧客とのエンゲージメント

実店舗でのDOOH広告は、消費者にリーチするにあたり、革新的かつファネル全体を網羅したアプローチを提供します。当社のDOOHは、購買意欲の高い消費者に、購買体験のさまざまなタッチポイントでリーチします。販売のポイントでオーディエンスを魅了することは、ブランドにとって、強力なツールとなります。私たちはこの体験を、食料品店やコンビニエンスストアなどのDOOHの全国小売ネットワークで大規模に提供し、毎月200万人以上の買い物客にリーチしています。世界中の人々が再び外出するようになった今、当社のDOOHソリューションで、広告主の皆さまのビジネス成長をサポートいたします。

お気軽にお問い合わせください。



 

1, 2 Cramer-Flood, Ethan, 3 February 2022. “Spotlight on total global retail…” eMarketer.com

3 Coppola, Daniela, 3 February 2022. “E-commerce as a percentage of total retail sales worldwide from 2015-2025.” Statista.com.

4 Yahoo, Internal data, 2019.

5-10 MFour Mobile Research + Yahoo, “DOOH thought leadership research,” November 2021.

 


 

 


Boundless株式会社(バウンドレス)は、米国に本社を構えるYahoo Inc.の日本法人です。

Boundlessは、多様化するニーズに応える総合ソリューションを提供し、企業の事業課題解決と価値創造に貢献します。

グローバル広告ソリューション:
日本から海外へ広告配信:アメリカ、ヨーロッパ、アジアを中心とした30以上の国と地域で運営するニュース、ファイナンス、スポーツ、ライフスタイル、テクノロジー等の多様なメディアブランドと、自社のグローバルDSPを活用した海外広告プロモーションを支援。
海外から日本へ広告配信:カリフォルニアと東京の2拠点で活動するバイリンガルチームが、自社のDSPやパートナーメディアを活用したソリューションで、グローバル企業の日本における広告プロモーションを支援。

クリエイティブスタジオ:
国内外の影響力のある連携メディアを活用したタイアップ記事広告をはじめ、オンライン・オフラインイベント企画立案、コンテンツ企画立案・制作、リッチクリエイティブ制作、広告配信・運用、効果分析まで、企業の課題やニーズに合った統合マーケティングプランをワンストップで提供。また、企業が取り組むサステナビリティに向けた活動における世の中の関心を高め、より多くの人々をインスパイアする情報発信手法やコンテンツ企画・制作などを提供。「テクノロジー」「クリエイティブ」「多様な視点」を活かした統合ソリューションで、次の世代へ繋ぐ社会づくりを支援。

広告プラットフォーム:
DSP:ディスプレイやネイティブのみならず、コネクテッドTV(CTV)やデジタル屋外広告(DOOH)など多様なチャネルを使った広告主様向けソリューションを提供。また、2015年にマイクロソフト社から広告販売事業を譲受した「MSN」面への広告配信も提供しており、プレミアム面を多数保有する信頼できる広告配信ソリューションを展開。
SSP:当社が長きに渡ってリードしてきた広告収益の最大化と広告配信の最適化を実現するテクノロジーを提供し、媒体社様向けに効率的な収益拡大ソリューションを展開。外部パートナーメディアと多数接続し、広告配信枠を拡大するとともに、海外および国内大手DSPとも多数接続し、広告収益の最大化を支援。

 

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