デジタル広告の仕組み

広告は当社サービスの根幹をなす部分と言えます。広告事業および当社とそのパートナーの広告により、さまざまな製品とサービスの無料提供が可能となっています。このページではBoundlessのデジタル広告の仕組み、関係するさまざまなプレーヤー、そして広告をパーソナライズ化するためにデータをどのように活用しているかをご紹介します。

ここでは広告事業の概要と、このページで取り上げる一部の分野をご紹介します。

  • サービスにアクセスすると多くの場合に広告が表示されます。動画、画像ベースの広告(「ディスプレイ」広告または「バナー」広告と呼ばれています)やリスティング広告など、さまざまな形式があります。
  • 当社のサービスでご覧になる広告は、当社あるいは広告技術を提供するパートナー企業が提供しています。 
  • お客様は、表示される広告をお客様にパーソナライズされたものとするかどうかを自ら決めることができます。自分の興味やデバイス、所在地に適合した広告表示をご希望の方も、そうではない方もいるでしょう。いずれを選んでいただいてもかまいません。自分に合っていると思う方をお選びください。 
  • 当社は、当社のサービスを通じて、パートナー企業のウェブサイトやアプリ、コネクテッドTVでも広告を提供しています。
  • 当社および当社のパートナーが、当社サービスおよびservicesサービスの広告をパーソナライズ化するために、データをどのように使用するかを、プライバシーコントロールで管理することができます。
  • ほとんどの広告主は、ユーザーの興味や行動に関連した広告を表示することが最も効果的であると考えているため、パーソナライズした広告を見てもらいたいと考えています。そのため、当社も大部分の広告ビジネスにおいてパーソナライズした広告表示に重点を置いています。ただし、ユーザーの興味やデバイス、位置情報に基づかない広告表示も行っています(「コンテンツ連動型」広告と呼ばれています)。

以下のステップは、ユーザーと初めてやりとり接した時から、当社の製品またはサービスを通じて表示されるパーソナライズされた広告の測定と報告までの、ユーザーとの対話のライフサイクルを説明したものです。 

 

ステップ1 - 固有識別子のデバイスへの割り当て

当社の広告ネットワーク上のウェブサイトにユーザーが初めてアクセスする際に、当社は固有識別子を作成し、ユーザーのインターネットブラウザのクッキーに保存します。

たとえば、ジェフがBoundlessのウェブサイトに 初めてアクセスしたとしましょう。識別子「XYZ」を作成し、ジェフのブラウザのクッキーに保存します。

その後、アカウントにログインする場合、ログイン認証のハッシュもクッキーに保存します。

ジェフがBoundlessアカウントにログインしようとしています。ここで、ハッシュ「EFG」 がジェフのブラウザ上のクッキーに保存されます。

モバイルアプリケーションやコネクティッドTVデバイスには、デバイス上に固有識別子(「広告ID」と呼ばれます)が既に存在しています。この広告IDがデバイスから取得されてシステムに保存されます。広告IDは、日時、デバイスの種類、オペレーティングシステム、IPアドレスなどの関連情報とともに、当社のシステムに記録されます。 

ジェフが使用しているBoundlessモバイルアプリは広告ID789です。当社のシステムには、ジェフが広告ID789であり、iPhone 8 Plusを使ってサイトを訪問していること、オペレーティングシステムがiOS 13.3であること、そしてIPアドレスが123.45.67.89であることが記録されます。

 

ステップ2 - データの収集

当社のアドネットワークにおけるユーザーの関心とアクティビティに関する情報の収集と推論を継続して行い、固有識別子とともに保存します。

収集してユーザーの識別子と関連付ける情報は、次のようにさまざまな種類があります。

当社のサービスを利用する際に直接提供された情報

 例:

  • 性自認や年齢
  • 代替連絡先情報
     

通信内容、写真、添付ファイルから得た情報

 例:

  • 当社のメールサービスを使用する際に、同意を得て、メールによる販売業者とのやり取りや購入に関する情報を取得する。
     

オンラインアクティビティにもとづいた情報

 例:

  • 過去に行った検索履歴
  • 訪問したウェブサイトやアプリ
  • 閲覧やクリックした広告および記事
     

モバイルデバイスに関する情報

 例:

  • 端末の種類、メーカー、モデル、オペレーティングシステムの種類、端末の設定
  • IPアドレスなどのネットワーク固有のデータ
  • IPアドレス、GPS、Wi-FiまたはBluetooth信号にもとづく、あるいはデバイスが利用可能な、正確または不正確な位置データ
     

連携したデバイスからの情報

  • 家庭内またはアカウントに関連付けられているその他のデバイスからのアクティビティとインタレストデータを連携させます
     

各種データプロバイダーを通じて入手可能な情報など、それ以外の所から入手される情報も含まれます

 例:

  • 契約上の合意にもとづいて、当社のパートナーおよび第三者データプロバイダーから提供される、人口統計学的データ、デバイスおよび興味に関するデータ
  • ソーシャルメディアへのログインを利用して当社とやり取りする際に、ソーシャルメディアプラットフォームから取得した、氏名、電子メール、年齢、電話番号、性別などのログインデータ
  • 一般に公開されている情報源から得た氏名、住所、郵便番号

先の例で言うと、ハッシュ EFG と関連付けられた ジェフのクッキーで、オンライン音楽ストアを訪問し、有名なポップミュージシャンの最新アルバムを検索したことなどを当社が把握している状態を指します。ジェフはさらに、Boundlessモバイルアプリを使ってID789で、ルーティーンとなっているこれから行われる国内サッカーリーグの試合のチェックをしています。

 

ステップ3 - インタレストプロファイルの作成

収集し終えたデータを分析し、インタレストカテゴリーに置き換えます。さらに似ているインタレストカテゴリーに分類されるユーザーを組み合わせて、「オーディエンス」と呼ばれるバケットにグループ化します。

定期的に国内サッカーリーグの試合と結果をチェックしているジェフには、「プロサッカーファン」というインタレストカテゴリーにタグ付けされています。また、ポップミュージックに興味があるので、「ポップミュージック愛好者」というインタレストカテゴリーにもタグ付けされています。

 

ステップ4 - パーソナライズド広告の配信

特定のインタレストカテゴリーを持つユーザーのオーディエンスを作成したら、広告主は広告インベントリを購入して、対象となるオーディエンスに表示される広告を掲載することができるようになります。広告インベントリの購入はアドエクスチェンジで行います(「広告オークション」をご参照ください)。規模、特異性、興味の正確さなどから、広告主はオーディエンスに高い関心を持っています。

 

広告オークション

オンライン広告の仕組みは基本的に現実のオークションと同じです。このオンライン広告オークションは、「リアルタイム入札」や「RTB」と呼ばれていて、「アドエクスチェンジ」でリアルタイムに行われます。アドエクスチェンジは企業が広告インベントリを売買するデジタルマーケットプレイスです。

  • 売り手となるのは、ウェブサイトやアプリ、コネクティッドテレビなどを通してユーザーにコンテンツを提供するパブリッシャーです。パブリッシャーはアドエクスチェンジで広告インベントリと呼ばれるスペースを販売し、ウェブサイト、アプリ、コネクテッドTVで広告が出せるようにします。
  • 一方の買い手は、広告インベントリを購入して広告を掲載し、ユーザーに見てもらう広告主や広告代理店です。

当社はアドエクスチェンジを買い手および売り手として運営し、パートナー企業が運営するアドエクスチェンジにも同様の形で参加します。

オークションでは、買い手と売り手が限定されたユーザー情報の一部を共有し、買い手が購入内容を把握できるようにしています。交換される情報は、ユーザーの人工統計学的情報、ウェブサイトやアプリの名前、検索ワード、位置情報などです。アドエクスチェンジで落札者が決定するまで、買い手は広告インベントリの入札を続けます。オークションで落札者が決まると、広告インプレッションと呼ばれる広告を、パブリッシャーのウェブページ、アプリ、コネクテッドTVになどに表示できるようになります。

Boundlessと提携しているダブリンのチケット販売プロモーターが、Boundlessのアドネットワークで付近に住むユーザーに向けてサッカーチケットの広告を出すとしましょう。

チケット販売業者やその広告代理店がオークションで落札すると、ジェフがBoundlessのモバイルアプリにアクセスした時やBoundlressのウェブサイトにアクセスした時に、そのチケット販売業者の広告を見ることになります。

  • それは、ジェフがBoundlessのモバイルアプリとウェブサイトを閲覧するために使用している、デバイスの現在のIPアドレスがダブリンと関連付けられているからです。

  • また、ジェフの識別子(クッキーID XYZ、ハッシュEFG、ID789)を「プロサッカー・ファン」のインタレストカテゴリに分類しているからでもあります。

また、ジェフが地元新聞のサイトを訪れた際にも、当社からのチケット販売者の広告が表示されます。地元新聞社との提携により、当社の広告パートナーの広告をそのサイトに表示させているからです。つまり、その地方紙のウェブサイトは当社のアドネットワークの一つなのです。 

 

ステップ5 - 広告のパフォーマンスと効果の測定

当社は広告へのエンゲージメントを追跡し、広告キャンペーンのパフォーマンスと効果を測定しています。通常、エンゲージメントは広告インプレッション、広告クリック、キャンペーンから発生した売上(一般的に「コンバージョンデータ」と呼ばれています)で測定します。広告キャンペーン期間中にコンバージョンデータを分析し、広告主が当社とキャンペーンを行う価値を示すために使用します。 

キャンペーンの実施にあたって、チケット販売会社は、他の広告ソースによるものと比較してBoundlessとのキャンペーンでどのくらいのチケットが売れたかを知りたいと考えています。Boundlessはこの調査を行うために、キャンペーンの広告インプレッション、クリック数、チケットの売上に関するデータを分析しています。そして、さまざまなユーザー属性ごとにキャンペーンのパフォーマンス指標を集計したレポートを作成します。

ジェフはチケット販売会社の広告を見てクリックした数いるユーザーの1人なので、そのデータはキャンペーン分析に使用されます。しかし、ジェフの個人情報がチケット販売会社に共有されることはありません。

 

その他の広告の実施

前のセクションで説明したように、パーソナライズド広告とは、個人のオンライン上での長期的なアクティビティに関連した情報を利用して、どの広告を表示するかを決定している方法です。

それ以外にも、フリークエンシーキャップ、コンテンツ連動型広告の提供、リターゲティング、オーディエンスマッチングなどの方法を採用しています。

そうした方法でも、ステップ5で説明したような広告のパフォーマンスや効果の測定を行っています。

 

コンテンツ連動型広告

コンテンツ連動型広告とは、当社の製品またはサービスとやり取りした状況にもとづいて、アドネットワーク上で表示する広告です。

状況に含まれるものとしては、利用しているページのコンテンツやモバイルアプリの種類、デバイスの種類、時間帯、住んでいる都市などがあります。

例えば、イネスが123.45.67.89のIPアドレスを持つ携帯電話を使って、Boundlessのウェブサイトを訪問したとします。イネスは、当社とキャンペーンを行っているダブリンの銀行の広告を目にすることになります。

  • それは、イネスがBoundlessのウェブサイトを閲覧するために使用している、デバイスの現在のIPアドレスがダブリンと関連付けられているからです。
  • また、閲覧しているページが金融コンテンツの内容を含んでいるからです

 

リターゲティング

パーソナライズド広告の中には、ユーザーが過去に行ったその場限りのオンラインアクティビティのみにもとづいているものもあります。このような実施方法を一般的に「リターゲティング」と呼びます。

例えば、イネスがオンライン書店を訪問し、ある小説のページを閲覧したとしましょう。以前イネスが興味を示したことから、このオンライン書店はその小説を購入してもらうための広告を見せる、広告キャンペーンを行うことにします。

同様に、イネスが旅行サイトで旅行先を閲覧した場合、その旅行先に関連する航空券やホテルの広告が表示されるようになることもあるでしょう。

 

オーディエンスマッチング

広告パートナーは当社や当社のベンダーに、メールや電話番号などの個人データを提供しています。これは「マッチングプロセス」を促進することを目的としています。このマッチングプロセスは、広告主から提供されたデータと当社が保有するデータとの照合によって実施されています。マッチングプロセスを行うことで、広告主がリーチしたいと考え、広告主の製品に興味を持ちそうな人を選んで広告を表示することができます。マッチングがあった場合、対象ユーザーは広告主の製品を宣伝する広告キャンペーンに組み込まれます。

マッチングプロセスは自社で行うか、あるいは代わりに業務を行う業者を利用しており、マッチングがあったユーザーに関する情報を広告パートナーと共有することはありません。オーディエンスマッチングを支援するベンダーを利用する場合、機密保持やセキュリティ対策の適切な実施を徹底しており、データ保護に努めています。

 

選択と管理

表示される広告や、当社がユーザー情報を使用して表示される広告を選択する方法は、ユーザーが管理することができます。

Boundless社の広告ネットワークにおけるユーザー側の管理で、当社と当社のパートナーがデータの使用方法を決めることができます。

  • パーソナライズド広告

この管理を無効にすると、当社からのパーソナライズされた広告を見ることができなくなりますが、各ユーザーに関連付けられていない可能性のある、一般的な広告は引き続き表示されます。また、「パートナー」コントロールでこれらのパートナーを無効にしていない場合、当社の製品上で当社のパートナーによるパーソナライズド広告が表示され続ける可能性があります。

  • 検索履歴

検索履歴をオフにすると、検索履歴を使用した広告のパーソナライズ化はされません。セキュリティなど内部の運用に必要なサポートの提供においては、引き続き検索履歴を保持します。

  • 正確な位置情報

この管理を無効にすると、正確な位置情報を使用したパーソナライズド広告は表示されなくなります。サービス提供のために位置情報が必要なアプリやウェブサイトの機能を利用する際にも、正確な位置情報を使用しています。正確な位置情報の管理をした場合でも、一般的な位置情報に移行する前の正確な位置情報はそのまま保持されます。

  • デバイスリンク

この管理を無効にすると、ユーザーまたはユーザーの世帯と関連付けられているその他のデバイスで収集されたアクティビティや関心データが、現在使用しているデバイスの広告のパーソナライズ化に使用されなくなります。また、現在使用しているデバイスでのアクティビティが、広告のパーソナライズ化を目的として、ユーザーまたはユーザーの世帯と関連付けるその他のデバイスとの連携が行われることもありません。ただ、セキュリティや不正行為の検出・防止などの重要な機能には、デバイス間の連携が必要となる場合があります。

  • ウェブ上でのBoundless

この管理を無効にすると、当社のアドネットワークのパートナーサイトやアプリでパーソナライズド広告が表示されなくなります。請求や広告の測定とレポートなどの運用に必要な最小限の目的で、パートナーのサイトおよびアプリから引き続き情報を収集し、利用させていただきます。

  • オーディエンスマッチング

この管理を無効にすると、メールや電話番号などの個人データをBoundlessがオーディエンスマッチングのために使用しなくなります。そのため、マッチングプロセスでキャンペーンを行う広告パートナーからの広告が、当社のアドネットワークで表示されなくなります。  

  • パートナー

当社製品を使用する際のクッキーおよびその他の技術の使用を含むデータを、どの広告技術パートナーが収集し使用する権利を有するかを決めることができます。  

パートナーの管理は、 プライバシー管理で設定してください。 

 

詳細情報

当社は複数の地域において自主規制団体に加盟し、オンライン行動広告に関する原則の遵守に努めています。これらの自主規制団体はさまざまな形はあるものの、いずれもインターネット上における責任ある広告ポリシーの構築に努める組織の協同体です。 

また、次のような自主規制団体にも加盟しています。

またアメリカ合衆国以外では、次のような自主規制団体に加盟しています。